まんが道
今日のマンガ文化を作るのに大きく活躍した藤子不二雄の自伝マンガである。ノンフィクション自伝ものというのは、つまらなくなりがちだがこれは非常に面白く、藤子不二雄Aの作品で一番面白いとすら私は思う。
藤子不二雄、AとF、どっちがどっち?という人は多いだろう。でもこれを読めばまずそんなことはなくなる。そのくらい、この2人はキャラがちがう。
藤子不二雄Aと思われる主人公満賀道雄(まがみちお)とFの出会い
2人の最初の出会いである。
すでにこの頃から2人はともに絵もうまく、マンガを趣味としている。そして急速に仲が良くなっていく。
マンガ好きなら、一度はこういうことを想像したり、実際にやったりした人も多いのではないだろうか。仲が良くて趣味のあう友達がいれば何より楽しい作業かもしれない。
片方だけが大きな賞をとってしまった・・・
2人で活躍しているならではの悩みだろう。1人でマンガを書いているのは心細いし、2人でいれば何かと楽しいとは思うが、2人だからこそこんなこともある。この2人は非常に仲がよく、めったにこのような仲違いのシーンはないのだが・・。
微笑ましいシーン(^^)
少し前から、中二病という言葉がはやっている。青春時代特有の病気、というような意味だがあまりいい意味では使われない。マンガだけではなく小説にも古今東西どこにでも見られるものなのだが、このシーンだってそういうものと見る事もできるのだが、ここでは『三丁目の夕日』のような表現になっている。いったい、いつからマンガはこういう微笑ましい表現が全て中二病的なあつかいになったのだろうか・・・。とふと思う時がある。
ついに2人は手塚治虫に会う
絵を見ると手塚治虫はまるで中年のようだが、20代前半なのだ。藤子不二雄Aは絵柄がどっしりとしているので、他のキャラも割とそう見えてしまう。絵というものは本人の性質を表すようだ。藤子不二雄Aはこのように、物語も陰影の深い『笑ゥせぇるすまん』や『魔太郎が来る!』などの怪奇もの、藤子F不二男はもっと軽やかな画風で『21エモン』や『T・Pぼん』などがあり両者のちがいが感じられる。