砂の城1巻 これぞ少女マンガ!
まるでホラーマンガのような雰囲気の表紙だが、この話は恋愛ものである。文庫マンガなので登場人物が描かれていないのがわかりづらいが。
わりと男のマンガばかり紹介していたので、ここで1ついかにも少女マンガらしいものを。恋愛ものが中心のそれが全ての物語である。しかしいつも思うのだがマンガには筋書きなんて必要ないのかもしれない。とにかく好きな人といかにして結ばれようとがんばるか、だいたい恋愛ものはそれが全てでそれ以外特に何もないのだが、それで十分盛り上がるのである。
このページを読めばもうわかる!
主人公の少女ナタリーは、フランシスという少年と愛し合っており、しかし身分違いの2人はかけおちをする、という王道パターンである。そして、何でこんなところに逃げてくるんだ!といいたくなるような険しいガケから2人は引き裂かれるなら、と身を投げてしまう。
そして主人公のナタリーだけが生き残る・・・。
と、思ったらフランシスは記憶を失って生きていた。
すでに再会した時には何年もたち、記憶を失ったフランシスは、別の女性と結婚していて、子供までいた・・・。そして出会ったとたんにフランシスは事故にあい、そのまま永久に帰らぬ 人となってしまうのである・・・。
という話・・・
ナタリーはフランシスの子供を引き取って育てる・・・。
そして、子供の名前までフランシスと変えるのである。最初の頃こそ、自分の子でない事を意識して、やさしくする事が難しく、ギクシャクとするがけなげな少年フランシスの努力もあって、2人は仲良くなっていき、平和で幸せな日々が流れていく・・・。
しかしもちろん長くは続かない・・・
フランシスは寮のある学校に進みたい、と言い出してナタリーは最初の発作を起こす。早すぎる両親の死、恋人との別離、とつらい事の多いナタリーは神経症的になっていくが、『フランシスもいつまでも子供ではないのだから・・』と自分に言い聞かせ、フランシスは進学する。
そしてナタリーとフランシスの最初の別れがやってくる・・・。