砂の城 第4巻 これぞ少女マンガ!
この巻でこの物語は完結する。これまではそれほどの大きなドラマはなかったのだが、クライマックスらしくドラマチックになっていく。もっともこれだけ盛り上がると私などは少し不自然だと思ってしまうが。
フランシスを愛するあまりミルフィーヌはナタリーを刺そうとするが・・
ミルフィーヌは恋敵のナタリーをついに刺そうとまでするが、もみあいになり、誤って自分の足を刺してしまう。フランシス少年はナタリーを愛するもミルフィーヌを見捨てきれず、次第にミルフィーヌにつきそうまでになっていってしまう・・・。
ついに2人は愛しあうようになるが・・・
フランシスが大学を卒業したら結婚しようと2人は 決め、幸せの日々を送るもフランシス少年はミルフィーヌの見舞いに行ったりと、ナタリーにとっては気の休まらぬ日々が続いて行く。そんな中でナタリーは妊娠するのだが・・・。
不安が爆発するナタリー
フランシス少年は、もうミルフィーヌに会うのは最後だから・・・と予定を延ばして彼女につきあうが、まちがった形でナタリーに伝わってしまい、今までの不満と不安がこらえきれなくなる。本人にもわかっている通り『必要なのは信じることと休むこと』なのだが、不安になっていると人は、さあ、信じて休もう、とは、なかなかなれない。そしてこの後、ナタリーは階段からすべり落ちて、流産してしまう・・。
ついにナタリーは正気を失うが・・・
流産したショックからついに正気を失い、元に戻らなくなったナタリー・・・。そして最後におとずれる衝撃のラスト!
ここではあえてのせないが、このラストのために『砂の城』は私の中での恋愛ものNo.1にいきなりなってしまったのだ。いくつか恋愛もので忘れられないマンガはあるが、必ず悲劇に終わっている。そのためかいつまでも忘れられない印象がある。ついに幸せになれなかった2人、あの時もっとこうしていれば・・・というもどかしさが残るのだ。