ギャラリーフェイク『傷ついたひまわり』
これもまた大人になったら面白いマンガ、といえるだろうか。
似たような系統に『MASTERキートン』があるが、こちらの方が意外と知られていないので、紹介することにした。
ニセモノ専門の美術画廊、その名も『ギャラリーフェイク』
『フェイク』とはニセモノのことである。
この『ギャラリーフェイク』はニセモノ専門の美術画廊という表向きで、裏では不正に手に入れた美術品を高値で売りさばくという、そのドラマを描いた話である。
ゴッホの『幻のひまわり』・・?
今までに発見されなかったゴッホの幻の『ひまわり』
それが今回、発見された・・・!
しかし主人公の藤田玲司(フジタ・レイジ)は絵の左下にある焼けこげが気になるのだった・・・。
幻の『ひまわり』の持ち主三田村小夜子(みたむら・さよこ)館長
不正なことが許せない、マジメな美人館長の三田村さん。
怪しげな商売をしているフジタや美術商と戦う活躍を見せる。この話はフジタに対抗する脇役の人たちがなかなか魅力的で面白い。
幻のひまわりを売ってほしいというフジタ
『ひまわり』をゆずる代わりに三田村館長の出した条件とは・・・
『ひまわり』をゆずる代わりに三田村館長はこのくだけた破片からもとの器を復元することを要求するのだったが・・・。
実は2人はグルだった!!
これを機会にフジタを陥れようとする三田村館長。
ちょっとやっていることがダーティーな気もするが・・・。破片にはちがう種類の破片が混ぜられており、それも同じ製法で作ってあるために復元など不可能なはずだった・・・。
しかしフジタは見事復元する!!
フジタは特殊な機械を使って、破片の成分を調べ、見事、復元に成功!だまそうとした茶道の師匠もフジタに謝罪するのだったが・・・三田村女史は『ひまわり』は売れないとあくまでゆずらなかった。
しかし・・・・
幻の『ひまわりは』は実はニセモノだった・・・・!!
この少女はアラブの小国の王女であり、戦争の際にお気に入りの自分の絵であるこの『ひまわり』を持ち出そうとし、その時にウデにやけどを負ってしまう。『ひまわり』の絵に彼女のウデを重ねるとピッタリと焼けこげの後が合い、まちがいなく彼女の物であることが判明するのだった・・・・!!
ニセモノとわかればもはや三田村館長も意地になる理由はなかった。そしてマジメな彼女は『自分だけ不正を隠すわけにはいかない』と本物として発表したことを撤回すべく記者会見を開こうとするが・・・・・・・フジタは一計を案じ、三田村館長を助けるのだった・・。