『項羽と劉邦』・横山光輝のもう1つの傑作
この巻で、ほぼレギュラーメンバーがそろい、話もだんだんと佳境に入ってくる。
いよいよ秦と戦う
この少年は、3巻に出てきた王の血を引くという少年である。めでたく楚(そ)の王となり、劉邦と項羽は家臣となっている。
項羽は東から、劉邦は西から進撃し、先に関中に入った方が王とする、と決められたのだが・・・。
やっぱり人気がある劉邦
項羽が力ずくで敵を倒していくのに対し、降伏すれば命までとることはない、という劉邦に敵は次々と降伏していく・・・。そのおかげで劉邦は戦わずにすみ、味方も増え、ドンドン進撃していく事が出来た。そして項羽よりも先に関中に入る事が出来たのだった。
名参謀、張良(ちょうりょう)
秦(しん)と戦うために、劉邦の側も参謀を得るために、この孔明・・・いや、張良を自分の陣にまねく。大変に頭の切れる人物で参謀の中でも群を抜いている。
趙高の最期
章邯(しょうかん)などの名将が逃げ出したりしたために、項羽や劉邦が攻めて来ても、立ち向かおうとする人がいなくなってしまっていた。ヘタに手柄をたてても、趙高に陥れられてしまうのである。
人々から強く恨まれていた趙高は、ついに殺され、死体もズタズタに切り刻まれる。こうして趙高の支配は終わりを告げたのだった。