『わるいやつら』推理小説のマイベストは今も昔も松本清張

  あげる画像の容量もいっぱいになってしまい、ついにマンガは紹介できなくなってしまったので(^^;)小説などを紹介することにした。

 

黒革の手帳』などで主演女優の米倉涼子が一躍有名になったが、それと同時に原作者の松本清張もリバイバル風に有名になった。

その松本清張の代表作の1つである。

わるいやつら〈上〉 (新潮文庫)

わるいやつら〈上〉 (新潮文庫)

 

  松本清張のもっとも脂の乗った作品だと思う。これを読むと物語の面白さはアイディアや筋書きだけでなく、『魅せる力』にあると思う。この作品は松本清張作品の中でも実に生き生きとしているのである。

 

 子供時代、不遇だった松本清張は人間に対する考えが暗く、わるいやつらを書く時ほど生き生きした文章になるのである。この話は刑事も登場せず、主人公の医者が自分の立場を悪用して殺人の死亡診断書を改ざんする。そしてそれを知る看護婦がその弱みをにぎって医者に恋仲を迫ろうという、まさにわるいやつらのオンパレードなのだ。

 

松本清張は小説家になる前に新聞記者だったこともあって文章が非常にうまく、読みやすい。このこともこの小説を魅せる話になっている理由の1つだろう。

 

わるいやつら(下)

わるいやつら(下)

 

 文章の出来の良さから、私は小説の方をおすすめするが、手軽く楽しみたい人はDVDの方がいいのかもしれない。ただこちらの方は私は見ていないので何ともいえないが・・。