秘密・5巻・清水玲子の最高傑作・ネタバレあり
秘密―トップ・シークレット (5) (JETS COMICS (4535))
- 作者: 清水玲子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/07/29
- メディア: コミック
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いつもそうだが、この『秘密』という話は複雑で、今回も2つの殺人事件がからむのだが、2つも手に負えないので、1つだけ紹介していくことにする・・。
だいぶ年月が経ってたから発見された死体
P24
『何年も前の脳を見ることは不可能』とあっさり捜査を拒否する薪(まき)に『できるだけの事はすべき』と主張をする雪子先生だった。しかし、スーパー刑事薪にはすでにこの時、犯人の見当がついておりそのために彼は捜査をしたがらなかったのである。
P153
傷口から見て、この犯行を行ったのは子供、ということにスーパー刑事薪は感づいていたのである。
犯行の裏にあるもの
P159
子供が自分の親を刺し殺さなければならないというのがどんな状況か、それは考えるまでもなく悲惨な状況であるに決まっている。当時、子供だった犯人を逮捕する事はできず、今さら事件をほじくりかえしても誰のためにもならなかったのに、と薪は言う。
この『秘密』の話がほかより優れている点の1つにこれがある。物語が単なる『事件もの』では終わらない。
犯罪が行われた理由、背景が最も重要なものとして描かれている。そのために登場人物たちの行動や心情と事件がしっかりと1つのものになって読者の胸に迫ってくる。