『項羽と劉邦』横山光輝のもう1つの傑作

 ついに最終巻である。

項羽と劉邦の戦いにとうとう決着がつく。 

 

 『四面楚歌』の起源

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  故郷の歌を聞かせて兵士の戦意を喪失させる、という作戦。

これが四面楚歌の起源であり、四面、つまり周り中で『楚(そ)』の『歌』が流れているというところから孤立無援という意味で始まった。

 

そして楚軍は・・・

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 そして兵士たちは次々と脱走し、故郷へ帰ろうとする。兵士だけでなく、今まで項羽についてきた、将軍や叔父の項白もまた出て行ってしまう・・・。

 

   寝ていたために気づかなかった項羽

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  ふと目覚めると、陣に誰もいない事を発見する項羽

『これはただごとではない』と急いで確かめると、兵士がほとんど出て行ってしまったことを知りガクゼンとする。

 

    最後の時を、愛妻と過ごす項羽

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 項羽の妻、虞姫(ぐき)はその美しさで今でもひなげしの別名、虞美人草(ぐびじんそう)として知られている。『お前の美しさに劉邦も殺す事はないだろう』と項羽は虞姫(ぐき)に劉邦にくだる事をすすめるが、『それはできない』と虞姫(ぐき)は項羽の前で自殺する。

 

   項羽の最期

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 項羽とともに最後まで生き残ったのは26人だったが、彼らも次々と戦死していく。しかし鬼のように強い項羽は誰も殺す事が出来ず、彼は1人で何百人も倒していく。これほど強ければ自信過剰になるのも無理はないが。

 

 そしてこの後、ついに劉邦の天下となり、この物語は幕を下ろす。